2008年6月11日移民局プレスリリースによれば、6月16日(月)以降、下記4つの要件すべてを満たした「I-140申請(雇用に基づく移民ビザ申請)」にプレミアム・プロセスを利用できるようになります。プレミアム・プロセスとは、移民局に追加料金(現在1000ドル)を支払えば、15日以内に審査結果を出してもらえる短期申請審査サービスのことです。
【要件】
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I-140申請を行なう時点でH-1Bビザ保持者であること。
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H-1Bでの最長滞在期限(6年)が60日以内に切れること。
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I-140申請が仮に認可された場合、21世紀米国競争力強化法第104条(c)項に基づくH-1B滞在期限延長申請を行なう要件を満たすこと。
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21世紀米国競争力強化法第106条(a)項に基づくH-1B滞在期限延長申請を行なう要件を満たしていないこと。
2000年10月成立した「21世紀米国競争力強化法」第104条(c)により、H-1Bビザで滞在している外国人のためのI-140申請はすでに認可されているが、該当する雇用優先カテゴリーに対する割当て制限等により、次のステップ、つまりアメリカ国内で行なう非移民ビザから移民ビザへの切り替え申請(I-485在留資格調整申請)を行なうことができない状態にあり、その間にH-1Bの最長滞在期限(6年)が切れてしまった場合でも、最終的に切り替え申請の審査結果が出るまでの間、滞在期限を延長することが認められています。延長が認められるためには、移民局に延長申請を行なう必要があります。同条項に基づく延長申請が認められると、最長3年間の延長が認められます。
21世紀米国競争力強化法106条(a)項では、下記2つの要件を満たしたH-1Bビザ保持者につき、最長滞在期限6年が切れてしまっても、雇用に基づく移民ビザ取得手続が終了するまでの間、滞在期限を延長することが認められています。延長が認められるためには、移民局に延長申請を行なう必要があります。同条項に基づく延長申請が認められると、1年間の滞在延長が認められます。
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同条項に基づく滞在期限延長申請が提出された時点、外国人採用許可の有効期限が切れていないこと。
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外国人労働者採用許可申請がH-1B最長滞在期限の切れる少なくとも365日前までに労働省によって受理されていること、またはI-140申請がH-1B最長滞在期限が切れる少なくとも365日前までに移民局に受理されていること。
ここでいう「雇用に基づく移民ビザ取得手続が終了する」場合とは、以下のいずれかに該当する場合をいいます。
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外国人労働者採用許可申請が却下された場合。
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いったん許可された外国人労働者許可が取り消された場合。
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I-140申請が却下された場合。
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移民ビザ保持者としての登録申請(アメリカ国内で行なう非移民ビザから移民ビザへの滞在資格の切り替え申請、または大使館・領事館に行なう移民ビザ登録申請)が認可された、あるいは却下された場合。
参考: 移民局サイトhttp://www.uscis.gov/files/article/PPS_I140_11June08.pdf